道路分野における「流動化処理土」の利用について

2019.04.25

道路分野における流動化処理土の利用ケース

道路分野における流動化処理土の適用用途としては、道路下の構造物の埋戻し工事、特に躯休周辺部など掘削面との隙間が狭く、締固め施工が困難な箇所での使用、また路面下やトンネル覆工裏などに生じる空洞充填などでの使用事例が多くみられます。 現在、流動化処理士は、用途が多様でまとまった需要を見込める大都市部において、現場から最寄りの製造工場もしくは現場に設置する移動式プラントで製造・供給される仕組みとなっています。しかし今後、流動化処理士が建設発生土や建設汚泥のリサイクル工法としてさらに全国に普及するためには、地方部でも需要が見込める物件を多数発掘し、多目的な工事用の材料として製造拠点や供給設備の整備が進む状況をつくる必要があります。

人口減少、厳しい財政事情等などにより下水道整備の低コスト化、迅速な整備手法が必要

近年多発している下水管老朽化に起因した道路陥没事故の対策や、下水道の整備水準の地域格差が顕著である点、特に普及の遅れている中小市町村等、多くの地方公共団体が人口減少、高齢化の進展や厳しい財政事情等、下水道整備を進めるにあたって極めて困難な状況におかれています。
そのような中、国土交通省では、平成19年度に「下水道未普及解消クイックプロジェクト社会実験制度」(現:下水道クイックプロジェクト)※1を創設し、地域の実状に応じた低コストでかつ迅速に整備が可能となる新たな整備手法について、性能や効果を検証して有効な技術を一般化することで、未普及対策のみならず改築対策へも活用を図り、全国の各地方公共団体における下水道事業を支援する動きが始まりました。

そのプロジェクトでは、流動化処理土の管きょ施工への利用について、詳細な検証実験が行われ、平成24年度末に検証が完了し、一般化した技術のひとつとして「流動化処理土の管きょ施工への利用」技術評価書が発表されました。

※1 下水道クイックプロジェクトとは
国土交通省では、平成19年度に「下水道未普及解消クイックプロジェクト社会実験制度」(現:下水道クイックプロジェクト)を創設し、地域の実状に応じた低コスト、早期かつ機動的な整備が可能となる新たな整備手法について、性能や効果を検証して有効な技術を一般化することで、未普及対策のみならず改築対策へも活用を図り、全国の各地方公共団体における下水道事業を支援しています。

「下水道クイックプロジェクト」における流動化処理土の技術評価

技術名称 流動化処理土の管きょ施工への利用
検証期間 平成 19~20 年度
検証箇所 静岡県浜松市(天竜地区、雄踏地区)

1.技術の概要

人口密集地帯においては、家屋が近接し、狭小な道路が入り組んでいる状況が見られる(写真-1)。このような場所においては、浄化槽の設置は不可能であり、また工事のための重機等の出入りも制限されるため、作業の大半を人力に頼らざるを得ない。よって、このような場所の工事にあたっては、土砂の出し入れを少なくさせる他、人力作業をさせないような工夫が必要となる。近年、公共工事で採用事例が増えている流動化処理土は、流動性と自硬性を有するというその特徴から、狭小な空間の埋め戻しや軟弱地盤の埋め戻しに適しており、各地で効果を上げている。特に、転圧が不要、現場付近の空きスペースからホース等で土砂の投入が可能であり、下水道整備そのものが困難な、先の人口密集地帯の下水道整備への適用が期待されている。

流動化処理土の導入イメージ

2.適用範囲

本技術(流動化処理土)の採用が可能な、または適している箇所は、下記の通りである。

  • 大型重機の侵入が困難な狭小道路。
  • 工事用車両(土砂運搬用ダンプなど)の出入りに関し台数制限を受ける地区。
  • 機械転圧が困難な箇所(埋設物が輻輳している箇所、騒音対策のため機械転圧ができない箇所など)。
  • 軟弱地盤対策が必要な地区。
  • 地震による液状化対策が必要な路線。
  • 流動化処理土製造プラントに近い地区。

3.期待される効果

本技術(流動化処理土)の採用により期待される効果は、下記の通りである。

  • 大型重機の侵入が困難な狭小道路では、通常の管きょ施工方法より低コストかつ短工期での施工が可能である。
  • 舗装の仮復旧を省略することが可能であり、施工時の交通への影響を軽減することができる。
  • 転圧が不要であるとともに、管きょの側面や底部へ確実に土砂を充填できるため、施工不良が発生しにくい。
  • 転圧不要のため、掘削部内での人力作業がほとんど発生せず、掘削断面の縮小化が図れるほか、安全対策の面からも有効である。
  • ポンプ打設が可能であり、大型重機の進入が困難な場所、工事用車両の出入りが制限される場所等、人力作業に頼らざるを得ない場所で効果がある。
  • 軟弱地盤における埋め戻しに適している(施工後の路面沈下が小さい)。
  • 固化による発現強度が大きいため、地震時の液状化対策としても効果がある。
  • 遮水性を有することから、河川堤防への埋設時に効果的である(河川管理者と十分協議すること)。
  • 建設汚泥の有効利用が図れる。

発表された技術評価書では、検証結果から得られたデータを元に技術概要、適用範囲、具体的に期待される効果などが詳細にまとめられており、今後導入する際の貴重な裏付けデータとなっており、流動化処理土を導入する際に必要な計画・設計、施工にあたっての適用基準にもなり、今後、道路分野に流動化処理土を導入する際の貴重なデータとなっています。

オデッサ・テクノス株式会社では、流動化処理土の道路分野への利活用についても積極的に推進しています。流動化処理土のご質問や、導入をご検討の場合は弊社までお気軽にお問合せください。

 

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